顎の矯正にかかるお金や時間は?そして知られざる弊害とは

顎の痛みや変形に悩む人は意外と多いですが、そんな人の中には顎の矯正に興味を持ちつつも費用や期間、方法などがわからず二の足を踏んでいる人も多いのではないでしょうか?そこで今回は顎の矯正の方法や必要な費用・期間について調べてみました。

顎の矯正の方法と費用について

顎の痛み・変形に悩んでいる方の多くが一度は考えたことがある顎の矯正。でも実際に矯正をするため病院に行こうと思っても「どれくらいお金がかかるのか?」「どれくらいの期間が必要なのか?」と不安に思うことも多いですよね。そこで今回は顎の矯正方法や顎の矯正に必要な費用・期間について調べてみました。

顎の矯正について

顎の矯正にかかる費用と時間

顎の矯正にかかる費用は保険適用かどうかによってかなり金額が変わってきます。また矯正器具を使ったものか手術も併用して行うものかによっても費用や時間にばらつきがあり、一口にどれくらい必要ですとは言いにくいものです。そこで顎の矯正としてよく行われる方法と費用・期間の一例をあげさせていただきます。
大人顎の矯正で多いのが顎変形症の場合です。こちらは専門医の診断を受けることによって保険適用が受けられます。そのため実際にかかる費用の一部を本人が負担するというかたちになります。
また顎変形症の治療のための矯正では、矯正歯科などで器具を使った矯正と外科手術を組み合わせた外科矯正という手段がとられることが多くあります。そのため矯正歯科での矯正は3割負担の場合25~30万円ほど、外科手術は入院費も含めて3割負担で30万円前後となります。しかし入院手術費の場合、高額療養制度が適用される場合がほとんどなので、実際に本人が負担する金額は少なくなります。必要な期間は矯正と手術、保定期間で4年くらいです。
子供の顎の矯正で多いのは床矯正と呼ばれるもので、永久歯へと生え変わる時期に顎の成長に合わせて器具を使って顎を広くすることで歯並びを改善するものです。この方法では先天的な疾患以外には保険適用がされません。費用は30~40万円で、器具の調整などのための処置料が通院のたびに3~5千円かかります。期間は顎を広げる期間だけなら6か月~1年ほどですが、元の歯並びによっては永久歯のはえかわりが完了するまで確認などで通院が必要な場合もあります。

顎の整形との関連性

顎の矯正について調べていると、美容整形外科で矯正歯科による矯正をすすめられるというケースをよく目にします。顔の悩みを解決しようと思うと多くの人が美容整形外科へと行くようなのですが、その症状によっては整形ではなく矯正歯科による矯正や外科矯正が有効である場合が多いようです。
顔の悩みのうち、顎のずれや変形の場合には先に矯正歯科で相談した方が、保険適用を受けて正しい治療を行うことができるようです。

顔の矯正との関連性

顎の矯正では顎のゆがみを矯正することで同時に顔のゆがみも解消されるので、結果的に顔の矯正へとつながります。ただ顎の矯正は美容のためではなく、顎関節症の予防や治療など顎のゆがみで起こる症状を緩和させ正常な状態に戻すものなので、必ず見た目の美しさに直結するというわけではありません。
しかし矯正をすることで顎のゆがみを解消し、顔の左右の違いがなくなったり前に出ていた顎が引っ込んだりすることで小顔につながることもあります。顎の矯正をする場合には事前にどのような効果があらわれるのかを医師に聞くことで、結果がどうなるのかを知ることも大切です。

矯正をする顎の症状

顎のずれ・しゃくれ

矯正が必要となる顎の症状として多いものとしては、しゃくれや出っ歯と呼ばれる上下の顎のずれがあります。受け口・しゃくれともよばれる反対咬合は2~3歳からはっきりとすることが多く、上顎が小さく下顎が大きな場合によく起こります。
逆に出っ歯ともよばれる上顎前突は乳歯から永久歯へと生え変わる時期から、上顎の前歯4本が永久歯に生え変わったころにはっきりとわかってきます。こちらは上顎が大きく下顎が小さい場合によく起こります。反対咬合も上顎前突も上下の顎の成長に偏りがあっておこることが多く、どちらかの顎の成長を抑制または促進させることによって歯並びが改善されることが多くあります。

顎関節症・顎変形症

口が開きづらかったり、口を大きく開く時に顎に痛みが出たり、クリック音と呼ばれる音がしたりなどの症状があらわれるのが顎関節症です。顎関節症は悪化するとまったく口を開けられなくなってしまうこともあります。
上であげた反対咬合・上顎前突と同じように顎のずれによって起こるのが、顎変形症です。顎の成長途中である子供の場合には矯正器具を使って矯正することがほとんどですが。顎の成長が止まってしまった大人では手術と矯正を合わせた方法がとられます。

顎の矯正方法について

大人と子供の矯正方法

顎の矯正について考える場合には、治療を受ける人の年齢が大きくかかわっていきます。というのも、まだ顎の骨の成長が終わっていない子供とあごの成長が止まってしまった大人では矯正で改善できることが全く違うからです。
骨の成長が止まった大人の場合には、固まってしまった骨格を変えるため手術を使用する方法が多くなってきます。逆にこれからまだ骨が成長する子供の場合には、矯正器具を使って矯正をすることが多いのですが、顎の骨を切って固定するような手術による矯正は避けることが多いようです。

マウスピースで矯正

マウスピースを使った顎の矯正は主に顎関節症の治療に使われる場合が多いようで、痛みや口の開きづらさなどの症状をやわらげたり改善したりするのに使われています。ただし矯正の力が弱いので、症状を軽減させることと悪化を防ぐという意味合いで使用することが多いようです。
顎関節症はひどくなるとまったく口が開かなくなってしまうこともあります。マウスピースによる穏やかな矯正を望む方は早目に専門医にかかることが必要となります。
またマウスピースを使用する顎の矯正には子供の歯列矯正にともなったものもあります。まだ顎の骨が成長しきっていない子供の顎を矯正によって広げていき、重なった歯や歯並びを矯正するという方法もあります。

矯正器具・ベルトの使用

矯正器具のうちベルトを使った顎の矯正の方法があります。この矯正方法を使うことが多いのは、顎の骨の成長が活発な9歳~15歳の子供を対象にしておこなうものです。とくにチンキャップ(chin cap)とよばれるものを下顎にかぶせ、ヘッドキャップと呼ばれるベルトを頭にかぶせて使うもので、下顎を後頭部方向に移動させるための矯正方法が有名です。この矯正器具の場合、取り外しが可能で使用時間が毎日10~12時間以上となるので、学校や外では使用せず家の中や睡眠中に使用できます。
ただし小さな子供の場合には自分で正しく装着できないこともあるので、保護者が正しく装着してあげることや、チェックしてあげることが必要となります。また皮膚が弱い場合にはチンキャップによって皮膚にかぶれが出てしまう場合もあるので注意してみてあげましょう。

手術で矯正

大人の顎変形症でおこなわれることが多いのが矯正器具と手術を組み合わせた方法です。この方法は手術の前にある程度の歯列矯正をおこなってからあごの骨を切って固定する手術をおこなって、さらに歯並びの矯正をおこなうことで完全に顎の変形や歯並びを矯正する方法です。
この方法の場合、顎の骨の成長が止まった大人にも大きな効果があります。ただし術後の矯正が終わってから1~2年は歯並びが乱れやすく、状態が後戻りしやすい時期なので、顎や歯並びが整った状態を維持管理させるための保定が必要となります。

割り箸噛み療法

顎の矯正の仕方では医療機関に行くのではなく自力で改善する方法があります。その1つが割り箸噛み療法で、使うのは1膳の割り箸のみと非常に手軽な方法です。
この療法を試す場合にはまず自分の顎のずれのチェックを行う必要があります。まず姿勢を正して座るか立つかして、口を指半分くらい開けてゆっくりと顎をを閉じていきます。この時、左右の前歯が奥歯よりも先にあたった場合には、割り箸を左右の奥歯ではさんで50%ほどの力で30回噛んでください。左右の奥歯が先にあたる場合には逆に左右の前歯ではさんで同じように30回噛みます。
右の歯全体が先にあたる場合には割り箸を左の歯全体ではさんで50%の力で30回噛みます。左の歯全体が先にあたる場合には逆の右の歯全体で割り箸をはさんで30回噛んでください。また右の前歯と左の奥歯が先の場合には左の前歯と右の奥歯で割り箸をはさんで、左の前歯と右の奥歯が先の場合には右の前歯と左の奥歯ではさんで30回噛みます。これを1日に数回、毎日行うと少しずつ顎のずれが改善されます。ただし痛みや違和感がある場合にはすぐに中止するようにしてくださいね。

顎矯正手術について

手術に掛かる費用と時間

上であげた顎変形症の治療のための外科矯正の場合の手術では骨切りと呼ばれる顎の骨を切ってプレートなどで固定する手術が行われます。この手術の入院期間は3週間ほどかかります。また保険適用が受けられるので3割負担の場合には手術費と入院費で30万円ほどとなります。ただ手術と入院が同一月内など、高額療養制度が適用されると、自己負担が8万円ほどとかなり安くおさえられます。

手術で負うリスク

手術で負うリスクとして一番大きなものは後戻りができないという点です。手術をしてしまってから、前の方がよかったと言ってももとに戻すことはできません。ですので、事前に医師とよく話し合って手術を受けることにしましょう。
また麻酔を使用しての外科手術となりますので、ほかの外科手術と同じようなリスクもあります。こちらも術前の説明を参考にして知っておくことが必要です。

まとめ

今回は顎の矯正についてご説明しました。一口に顎の矯正といってもその矯正が必要となる状態は人それぞれです。矯正を望む場合には医師とよく話し合って自分に合った方法を選ぶようにしましょう。