【睡眠ダイエット】質の良い眠りが体を引き締める理由に迫る!

「眠りさえすればやせた美しい体になれる」睡眠ダイエットは、今までさまざまなダイエットに挑戦してきて挫折した人にとって、夢のようなダイエット方法です。睡眠ダイエットのキーワードは「質の良い眠り」。まずはあなたの睡眠の質がいいのか悪いのか。そして悪い場合はどのように修正したらいいのかご紹介します。

なぜ「睡眠」でやせられるのか

ぐっすりと眠るだけでやせられる。こんな楽なダイエット法が本当に効果があるのか疑問に思う人も多いのではないでしょうか。

世の中に存在するダイエット方法はどれも何らかの制限があったり、つらい運動をしたり、空腹をガマンしたりしてようやく理想のボディを手に入れるものばかりです。

それなのに「ただ眠るだけ」でダイエットができるなんてなんだか申し訳ないような気さえしてしまいます。しかし、睡眠時間を工夫するだけで本当にダイエット効果が期待できるから不思議。さらにはアンチエイジングにも有効だとされています。

この睡眠ダイエットにはきちんとした根拠があります。まずはその根拠をご紹介します。

① 眠っている間に起こっている体の変化に注目

体の機能の多くは、たくさんのホルモンで調整されています。そのなかには肥満解消に役立つホルモンもいくつか存在します。

たとえば食べても、食べても満足できないという場合、食欲を増進する「グレリン」というホルモンが過剰に分泌されている可能性があります。このホルモンは、脳の食欲中枢を刺激して食欲を増加させます。

このような状況にある場合、食べ過ぎを調整するホルモン「レプチン」が機能せずに抑止力が効いていません。

このグレリンとレプチンは睡眠と深く関係しており、睡眠不足が続くとダイエットの味方であるレプチンが減って、太る原因になるグレリンが増えてきます。

そのため気持ちよくぐっすりと眠る習慣が身につくことで、レプチンが分泌されて自然と食欲が抑えられます。さらにレプチンには心臓や胃などの内臓を動かしたり、体温を維持するなど生きるために必要な基礎代謝量を高める作用があるので、寝ている間の消費カロリーを増やしてくれるそうです。

② 成長ホルモンがやせやすい体質に改善

睡眠時間をきちんととって、質を上げることでダイエット効果を上げられる理由に「成長ホルモン」の影響があります。

私たちが眠っているときに分泌されるホルモンの中に成長ホルモンがあります。この成長ホルモンは脳の下垂体前葉というところから分泌され、代謝にかかわる非常に重要なホルモンです。

この成長ホルモンは寝入ってから3時間以内の深い眠りに入ったときに多く分泌されることが分かっています。

子供の身長が伸びるのは、骨の成長を促す成長ホルモンの役割であることはよく知られています。成長ホルモンの分泌のピークは思春期といわれる13歳~17歳で、分泌量は25歳を境に急激に減っていきます。

とはいっても全くなくなるわけではなく、大人になっても成長ホルモンは分泌されさまざまな作用で体の健康を維持してくれます。

成長ホルモンの分泌が盛んだと、眠っている間でも新陳代謝が盛んに行われるためエネルギー消費量が違ってきます。「中年太り」という現象がありますが、これは成長ホルモンの分泌が低下したため、新陳代謝が活発に行われなくなりエネルギー消費が少なくなったからおこるものです。

確かに成長ホルモンの分泌ピークは過ぎていきますが、25歳を過ぎても成長ホルモンの分泌をできるだけ高いレベルに維持し続けることはできます。その唯一の方法が質のいい睡眠をとることです。

③ メラトニンとセロトニンをコントロールする

眠りの質に欠かせないのが「メラトニン」と「セロトニン」です。メラトニンは、睡眠ホルモンと呼ばれ、夕方、暗くなったころから分泌量が増えていき、夜に向けて心地よい眠りに入れるように眠気を誘っていきます。

メラトニンは、目から入ってくる光の量に反応します。明るくなると分泌量が減り、暗くなると増えるという性質を持っています。

そのため質のいい眠りを手に入れるためには、寝るときに部屋を暗くしてやります。暗くすることでメラトニンの血中濃度が高くなり、体内温度が低く抑えられ、寝ている間にダイエット効果が発動されます。

メラトニンは午前2時ごろに分泌量がピークを迎えます。その後徐々に減り続けることで、朝、すっきりと気持ちよく目覚めることができます。

一方、昼間盛んに分泌されるセロトニンは、睡眠ホルモンであるメラトニンの原料となります。そのためセロトニンの分泌が少ないと、メラトニンも少なくなり、寝つきが悪くなります。

体を思いきり動かして、活動的な生活を送ることでほどよい疲れで眠りがスムーズに移行するのは、日中、セロトニンの分泌が盛んに行われてメラトニンが十分に作用するからです。

④ 夜ふかしは太る誘惑がいっぱい

「夜遅くまで起きていても、翌日に支障はない」「まだ若いから、徹夜しても平気」など体質的に夜に強いという人はたくさんいます。しかし人間は夜行性動物ではありません。

夜ふかしというのは体質ではなく単なる習慣です。人間の行動や思考をつかさどる「大脳新皮質(だいのうしんひしつ)」の「夜中に起きていても平気」という指令にだまされているだけです。

本来の動物として備わっている本能をつかさどる「大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)」の「眠りたい」という気持ちを大脳新皮質によってだまされ続けているため、単に夜ふかしが平気になっただけのこと。

慢性的な夜ふかしが続いた場合、体内時計がどんどん狂ってきて、夜中にお腹が空いたという信号が送られてきます。そのため夜食やスナック菓子を口にしてしまい摂取エネルギーが増えてしまいます。

では夜ふかししても食べなければいいじゃないかと思うかもしれませんが、夜ふかしして睡眠不足になると、脳の食欲中枢が刺激を受け始めます。脳の食欲中枢への食欲を抑えるようにシグナルを送るレプチンの働きが低下して「エネルギーが少なくなっている!すぐにエネルギー源を確保しなくては」という指令を出し始めるため「お腹が空いて眠れない」ということになります。

このように夜ふかしには太る原因となる誘惑がたくさんあるので、こうした誘惑に惑わされずにさっさと寝てしまうことです。

⑤ 寝不足で起こる自律神経の乱れが肥満の原因

日頃から食事のカロリーにも気をつけ、適度な運動をしているのにもかかわらず、全くやせない、あるいはむしろ太ってしまったという人がいます。そんな人は、自律神経の乱れを疑ってみましょう。

自律神経というのは、私たちの意志と全く違ったところで働く神経のことで、その名の通り「自律」しています。心臓や胃腸は私たちの意志に関係なく動きます。呼吸や血液の流れもそうです、この活動は無意識に行われており、自律神経の働きによるものです。

この自律神経には「交感神経」と「副交感神経」に2種類があります。交感神経は活動モードの神経で、日中に活発に働きます。そして副交感神経は休息モードの神経で、夜のリラックスタイムのときに優位になります。

このふたつの交感神経のバランスが取れた状態を保つことがやせるため、スリムな体型を維持するためには欠かすことができません。正反対の働きをする神経の切り替えがうまくいかず、特に交感神経の低下が強くなると代謝が急激に低下して脂肪燃焼がスムーズにいかず、燃焼から取り残された脂肪を体にためこんでしまうからです。

そのためダイエットを意識した生活をしていても、体に何の変化も見られない原因は、自律神経のバランスが崩れているのかもしれません。

睡眠ダイエット法の具体的なやり方とは

睡眠ダイエットがどのような理由で効果があるのかが分かったところで、いかに質のいい睡眠をとれるかどうかがネックになってきます。

① 睡眠ダイエットの基本は朝から始まっている

明るい昼間に活動し、暗くなったら眠る。こうした自然のリズムに従うことで、体内時計が正常に働き、自律神経の切り替えやホルモンの分泌をスムーズにして、やせやすい体にしていきます。

睡眠ダイエットの手始めは「朝寝坊をしないこと」です。最初はきつくても朝寝坊という習慣を断ち切って、早起きの練習から始めてみましょう。

最初のうちは「あと5分寝ていたい」と思っても体を起こしてみましょう。体がこのリズムに慣れるまで1週間くらいかかりますが、慣れてくれば、自然の目が覚めて起きることができるようになります。

朝起きたら真っ先にカーテンを全開にして光を浴びましょう。夜働いていた副交感神経から昼間に活動する交感神経へのシフトを促し、代謝活動を活発にするからです。

また脳と眼球の神経細胞にある中枢の体内時計をリセットすることができます。すると睡眠ホルモンである「メラトニン」の分泌が止まり、快感ホルモンといわれる「セロトニン」が自然と増えて「今日もがんばるぞ」という気持ちにさせてくれます。

寝だめ」「二度寝」は体内時計を狂わす

睡眠をたっぷりとれば睡眠ダイエットかというとそれは違います。仕事が忙しくて寝不足が続いた分、休日ぐらい寝だめしようという気持ちはわかります。しかし、休日の日にとる長めの睡眠では、長くても2時間以内に留めておくようにしましょう。

寝だめだといって昼近くまで寝ていると夜になってもなかなか眠られず、夜ふかしの引き金になってしまいます。逆に長く寝過ぎることで疲労を覚えることもあります。

二度寝などをすると、ホルモン分泌や自律神経のリズムに悪影響を及ぼしてしまい、体に負担をかけて疲労感として残ってしまいます。二度寝をすると頭痛を起こすことがありますが、これは頭の血管が弛緩し過ぎて膨張し、血管のまわりの神経を刺激するためです。

睡眠はできるだけ規則正しく、常に一定を保つことが大切です。休日だからといって、ダラダラ寝たり、二度寝をすると体内時計を乱す原因になるので、ダイエットにはよくありません。

③ 寝る前と朝起きたあとコップ1杯の水を飲む

成人の体のおよそ60%は水分でできています。水分によって、吸収された栄養素がスムーズに体内に運ばれたり、エネルギー消費する段階で脂肪を燃焼させたりします。さらに効率よく老廃物を排泄するデトックス効果などにも役立ちます。

体が水分を必要としている時には水を飲めばいいのですが、起きている時ばかりではありません。臓器や細胞は24時間働いているからです。だからといって気持ちよく寝ている途中に起きて水を飲むというのは合理的ではありません。

そこで安眠状態を確保したまま、必要な水分を確保するには、寝る前と起きた時に、まずはコップ1杯に水を飲むようにすることです。人間は睡眠中に体温調節のため汗をかき、代謝のためにひと晩でおよそ500ミリリットルの水分を失うといわれています。その量がコップ2杯に相当します。

④ 夕食は午後8時までにとる

夜はどうしても代謝を上げる交感神経が下がり、代謝を抑える副交感神経が優位になります。一日の総消費エネルギーのうち60~70%が基礎代謝で、残りが運動したりするなどで消費される活動代謝、食事することで消費される食事誘導性熱代謝に使われています。

夕食は脂肪の蓄える体勢に入るため、量を減らして夜8時くらいまでには食べ終わるのが理想的です。さらに食べてすぐに眠りにつくのも脂肪をためこんでしまう原因になります。

ほかにも遅い食事をとると消化吸収も不十分になります。そのため質のいい睡眠がとれなくなり、さらには疲れがとれずに早起きができなくなってしまいます。

⑤ 遅くまでテレビを見たりやパソコンをしない

テレビの映像と音が視覚や聴覚に同時に入ってくるテレビは、情報量が大量で、自覚がなくても脳は情報処理のためにフル回転しています。ぼんやりと画像を眺めているだけでも脳への負担は相当あります。

また体内時計は光によって1日の時間調節をしています。しかし夜になっても明るい光を浴び続けると体内時計が徐々に狂ってきます。強い光によって交感神経が刺激されるためなかなか寝付くことができません。

テレビだけでなく、パソコンやスマートフォン、ゲーム機なども脳を興奮状態に導くので、寝る時間の1時間前には、テレビやパソコンを消して、部屋を間接照明に切り替えて静かな環境を整えることが睡眠ダイエットには大切です。

⑥ 寝酒はほどほどに

寝酒のことを英語で「ナイト・キャップ」と呼びます。お酒はたしなむ程度であれば、入眠効果があります。しかし酔っぱらうほどの量を飲んでしまうと、今度は眠りが浅くなってしまいます。あくまでもほろ酔いくらいに留めておきましょう。

もしアルコールを飲むのであれば、寝酒でなく早い時間に食事と一緒に楽しみましょう。寝酒にする場合では不純物が少なく、代謝しやすい焼酎やウィスキーなどの蒸留酒を水やお湯で割って飲むようにしましょう。もちろんおつまみはナシです。

まとめ

睡眠ダイエットは、まずは自分の眠りの質を考えることから始まります。
朝起きて「気持ちがいい」と思えますか?
疲れが取れていますか?
スムーズに眠りに入れますか?

質のいい睡眠は自律神経のバランスを整え、成長ホルモンなどダイエットに役立つホルモンの分泌を促してくれます。今の自分の睡眠を見直して、よい睡眠になるように心がけましょう。