スロートレーニングなら気になるお腹がへこむ?器具なしで1日10分の簡単トレーニング方法

気になるお腹をへこませたい。そんな人におススメなのがスロートレーニング。なぜスロートレーニングが効くのか、またどうやって行うと効果的なのか。理論から実践まで、筋トレやダイエット、また高齢者の筋肉強化にも役立つトレーニング方法をご紹介します。

スロートレーニングとは?スロトレがすごい3つの理由

①器具を一切使わず、自分の体重でトレーニングできる

スロートレーニングとは筋トレではありますが、トレーニング器具を使うトレーニングとはやり方が違います。スロートレーニングは体脂肪を燃やし、引き締まった体を作る運動として有効です。

まず筋肉を支えている腱や靭帯、関節への負担が少ないため安心して続けることができます。自分の体の重さで負荷をかけることができるので、マシンのように自分が本来扱える重量以上の負荷をかけてしまうといったリスクがありません。

また自重によるトレーニングは、安全性が高いことだけでなく、器具がいらないので手軽にできるというメリットがあります。高齢者でも安全に行え、ダイエット目的でも効果が期待できます。自宅で簡単にできることもスロートレーニングの魅力です。

②少ない負荷で効率よく筋肉が鍛えられる

スロートレーニングは、関節を伸ばしきる直前で止めて、筋肉でフォームを固定しながら行う、ノンロックの動作を基本とします。たとえば腹筋運動でも1回、1回頭を床につけてしまうと、筋肉が一瞬ですが休んでしまいます。

なぜ筋肉が休まないと効果があるのか。筋肉は通常、収縮と弛緩をクリアしながら、静脈中の血液を心臓を送っています。血液は筋肉によって送り出されながら、筋肉中に酸素を供給したり、不要物を回収したりしています。

ところが、スロートレーニング中は筋肉に力が入り続けているため、血液を送り出すことができません。すると、筋肉の中の血流が制限されるので、筋肉は当然酸素不足となります。この状態こそが、重い負荷をかけて辛いトレーニングをしたときと同じ状態なのです。つまり少ない負荷で筋肉を効率的に鍛えて脂肪を燃やすスロートレーニングならではのメカニズムなのです。

③スロートレーニングは脂肪を分解する成長ホルモンの分泌を促す

成長ホルモンは育ち盛りの体の発達だけでなく、大人になっても、タンパク質の合成を促進して筋肉の成長を促したり、骨の代謝を促したり、体脂肪の分解を促すなど、健康維持に大切な役割を果たしています。

成長ホルモンの分泌量には個人差がありますが、スロートレーニングのような無酸素運動を行うことで、成人してからも成長ホルモンが多量に分泌することがわかっています。

無酸素運動で筋肉に力を加え続けると、血流が抑えられます。するときつい運動をしたときと同じような状態となり、筋肉に疲労物質である乳酸がたまります。これが脳への信号となり、成長ホルモンが分泌されます。

その量は、安静時の数百倍もあり、数時間にわたって体脂肪の分解を促します。ダイエットしたい人にとってこのメカニズムは見逃せません。

スロートレーニングのやり方と注意点

動作中はノンロックしないと効果ない

スロートレーニングの大きな特徴は、ノンロックです。たとえばスクワットであれば、膝を伸ばして完全に立ち上がらずに、膝が伸びきる直前で止め、再び上げていく。腕立てふせであれば、頭を床につける直前に止めて、そのまま持ち上げていくといった動作になります。

このことで筋肉は収縮し続け、力を出し続けることになるので、軽い負荷でもきちんと鍛えられます。

ターゲットの筋肉を意識します

スロートレーニングは、筋肉を適切に動かして鍛えることが大前提です。どの筋肉に効いているかを、常に意識することが大切です。どこを意識したらよいかわからないといった場合、次のような原因が考えられます。

あまり運動したことがないため、ターゲット以外の筋肉にも力が入ってしまう場合。これではただ疲れるだけで、正しいトレーニングにはなりません。この場合、トレーニングを行う前に、ターゲットの筋肉がある部位を手で触ってみると意識しやすくなります。

最初から回数をこなすのではなく、1回1回、手で触った部位に意識を集中する練習をしてみましょう。これで筋肉にかかる余計な力が抜けてきます。

もうひとつはやり方が間違っているため、ターゲットの筋肉が休んでしまったり、ターゲット以外の筋肉に力が入ってしまったりするタイプです。特にスロートレーニングの基本であるノンロックができていない場合がほとんどです。

70秒で10~12回続けて行う

スロートレーニングでは、ひとつの動作10~12回を1セットとし、これを70秒でできるスピードで行います。つまり1回あたり、6~7秒ということになります。そして1セット行ったあと、筋力を使い果たすことを目標としましょう。

「筋力を使い果たす」」という感覚は、一般的にはわかりにくいのですが、ターゲットにしていた筋肉が限界まで疲労して、もうこれ以上は続けられないという状態と考えればいいでしょう。まだ余裕があるくらいまでになったら、筋肉にとって、そのトレーニングでは強度が物足りなくなっているので、もうひとつワンランクアップしたスロートレーニングにしましょう。

またスロートレーニングでは、ひとつの動作内でもカウント数を定めています。基本的に筋肉が収縮する時には3カウント、元に戻るときには5カウントかけます。このことによって、負荷が軽くても、使っている筋肉にダイレクトに刺激を与えることができるので、ムダな力を使うことなく筋力アップが期待できます。

2日に1回、夕食の2時間前がベストタイム

スロートレーニングは毎日行う必要はありません。意識して「筋肉回復」の日を設けることが、筋肉を発達させ、引き締まった体を作る上で重要だからです。

普段から運動している人や、続けていくことで余裕が出てきた人、より早く効果を上げていきたい人は、同じステップを続けて行うことで負荷を重くし「超回復期」を有効に使いましょう。

さらにトレーニングに最適な時間帯は、胃腸への負担も少ない、夕食の1時間半~2時間前がいいでしょう。時間がとれない人は空いた時間でかまいませんが、空腹時と食事の直後は避けましょう。

呼吸を止めない

動作の正確な動きのためにも、また動作中の健康を損ねないためにも、呼吸は重要です。トレーニング中、動作に気をとられて息を止めてしまうことがよくありますが、常に呼吸を意識し、特に息を吐くことを意識しましょう。

スロートレーニングを含めた筋トレの場合、力を入れるときにはいて、もとのポジションに戻るときに吸うというのが基本です。最初は意識しすぎて、筋肉まで気が回らなくなってしまうでしょうから、まずは呼吸を止めないということを心がけましょう。

トレーニング後はしっかりとストレッチしましょう

スロートレーニングは筋肉に力を入れ続けるトレーニングです。トレーニング後の筋肉は緊張し、血流も制限されています。この緊張を解いて血液を流し、通常に戻してあげるのがストレッチです。

ストレッチといってもいい加減に行ってしまっては効果がありません。筋肉の緊張を解いてリラックスさせるためには、やはりストレッチしている筋肉を意識しながら行うことが大切です。

ダイエットに効果的なスロートレーニングの方法

腹筋を鍛えるシットアップ(1セット12回)

頭と首の付け根を床につけないで、ノンロックで行う腹筋運動です、腹筋には絶えず力が入っているため、お腹をへこませる効果は絶大です。主におへその上に効果があります。

スターティングポジションは、仰向けになって、足を腰幅程度に開き、膝を90度になるように立てます。両腕を胸の前でクロスにさせ、手のひらを鎖骨の上あたりに置き、ひじを体から浮かせます。頭と首の付け根は床から離します。

腕のクロスは、普段からやり慣れていないほうを上にしましょう。力のかかり方の癖が矯正され、筋肉がバランスよく鍛えられます。

①意識する筋肉は腹直筋です。3カウントで起き上がります。この時、わきを締めずに外側に出します。首だけで起こさないようにしましょう。

②5カウントでスターティングポジションに戻ります。戻ったときに頭と首の付け根を床につけないように注意しましょう。

クールダウンストレッチはお腹のストレッチです。お腹の中央にある腹直筋を伸ばします。全身を伸ばしてうつぶせになり、両ひじを立ててゆっくりと上体を起こします。腹直筋を前に突き出すようにして伸ばすようにしましょう。

背中を鍛えるサイドアーム・バック・エクステイション(1セット12回)

普段から姿勢が悪く、猫背になっていると、背中に余分な脂肪がつきやすくなります。スロートレーニングで、すっきりした背中を目指しましょう。下半身で体を支えながら行うのがポイントです。

スターティングポジションは、うつぶせになり、あごを床から離してつま先を床につけます。手は体のワキにつけて、手の平を上に向けます。腰から下をしっかり床につけて支えましょう。意識する筋肉は脊柱起立筋群です。

①3カウントで腕を上に引き上げ、上体を反らします。足が床から浮かないように注意しましょう。左右の肩甲骨を少し寄せるつもりで、上体を起こします。

②5カウントでスターティングポジションに戻ります。あごを床につけて休まないことが大切です。

クールダウンストレッチは背中のストレッチです。背中の筋肉は日頃から負担がかかっているので、入念にストレッチしましょう。床に座って膝を抱え、足を床から離し、腰を床につけます。息を吐きながら上体を膝に近づけます。このとき背中が伸ばされるのを意識しましょう。

足を鍛えるランジ(1セット左右各12回)

前に出した足の太ももと、後ろに下げた足のハムストリングを同時に鍛えることができる運動です。膝を伸ばしきらず、床にもつけないノンロックがポイントとなります。

スターティングポジションは、立った姿勢から、片方の足を大きく一歩後ろに引き、両ひざをゆるめます。ポイントは前後の足に均等に体重を乗せ、膝は伸ばしきらず、少し緩める感じにします。意識する筋肉は大胆四頭筋です。

①背筋を伸ばしたまま。5カウントで膝を曲げます。前の膝は90℃程度曲げ、膝がつま先より前に出ないようにしましょう。

②3カウントでスターティングポジションに戻ります。片方の足を続けて12回行ったら、もう片方も同様に行います。前かがみにならないように、顔を上げて背筋を伸ばすようにしましょう。

クールダウンストレッチは太ももの前面にある大腿四頭筋と、背面にあるハムストリングのストレッチをします。普段からよく使う筋肉なので、こまめにストレッチすることで、筋肉の硬直を防ぐことができます。

ハムストリングを鍛えるヒップリフト(1セット12回)

太ももの裏側にある筋肉群がハムストリングです。ここが引き締まるとお尻も小さく見えるようになり、カッコいい後ろ姿になります。しっかりとお尻を持ち上げることがポイントです。

スターティングポジションは仰向けになり、足を腰幅程度に開いて膝を立てます。手は身体のワキに伸ばし、手の平を床につけます。この姿勢からお尻を床から浮かします。

①3カウントでお尻を上げます。膝から胸までは一直線になるようにします。膝の角度が90度になるまでお尻を上げましょう。お腹を突き出すつもりで、しっかりとお尻を持ち上げましょう。
②5カウントでスターティングポジションに戻ります。

クールダウンストレッチは、ハムストリングスを伸ばします。両足を開いて座り、片方の足のひざを内側に曲げます。そして伸ばした足と同じ側の手で足先をつかみ、息を吐きながら手前に引きます。反対側も同様に行います。

大きな筋肉を鍛えるスクワット(1セット12回)

スロトレで行うスクワットは、通常のスクワットよりもゆっくりとした動作で行います。
上げ下ろしに3秒ずつかけ、下したときに1秒キープするようにしましょう。

ポイントとしては関節をロックしないことです。ひざを伸ばしたとき、しゃがんだときに関節をロックせずに次の動作に入るようにしましょう。

①脚を肩幅に開き、腕を体の前でクロスさせます。
②お尻を後ろに突き出しながら、ゆっくりと下ろします。ひざはつま先よりも前に出ないように注意しましょう。
③太ももと床が平行になるまで下したら、1秒静止します。
④ゆっくりと立ち上がり、ひざを伸ばし切る手前で②の動作に移ります。

お腹をとにかく引き締めたいときの集中トレーニング

ストレート・レッグ・レイズ

腹筋に力だけでお尻を持ち上げるトレーニングです。シンプルな動作ですが、実際に行うとかなり大きな筋力を必要とするのがわかるでしょう。下腹にぐっと力を込めるようにしましょう。

スターティングポジションは、あおむけになって両足を揃えて上げます。手は身体のワキに伸ばして、手の平を床につけます。頭と首の付け根、お尻を床から離します。

①5カウントで、両足をそろえたまま天井に向けて上げます。このとき意識するのは腹直筋です。
②3カウントでスターティングポジションに戻ります。足を胸に近づけてしまうと、腹筋のトレーニングにならないので、足は腰に対して90度にするのを忘れずにしましょう。

ツイスティング・レッグ・レイズ(1セット12回)

わき腹の筋力を鍛えます。わき腹の脂肪を抑え、腹筋運動にひねりを加えることで腹斜筋を鍛えます。

スターティングポジションは仰向けになって両足を揃えて上げ、膝を90度曲げます。頭と首の付け根、おしりを床から離します。

①カウントで両足をそろえたまま横に倒します。お尻を必ず浮かせたまま足を倒すようにしましょう。倒した後、足、頭、首の付け根は床につけません。

②3カウントでスターティングポジションに戻ります。反対側も同様に行います。

クールダウンとしては腹斜筋を伸ばすことを意識しましょう。うつぶせになり、両ひじを立てて上体を軽く起こします。片方の手をついて、息を吸いながら、後ろを見るようにして上体を斜めにひねります。

スロートレーニングで効率よくダイエットするポイント

基礎代謝量を上げるのが一番の近道

肥満のメカニズムには、基礎代謝の低下や褐色脂肪細胞の減少といった要素が関係しています。このうち比較的簡単に改善できるのが基礎代謝を上げることです。

基礎代謝が多いということは、安静にしていても、どんどんエネルギーを消費してくれるということです。そして、基礎代謝量が最も多い場所が筋肉です。そのため筋肉量を増やせば自然に消費エネルギー量が増え、やせやすくなります。

有酸素運動との組み合わせでさらに効率アップ

スロートレーニングによって分泌された成長ホルモンは、数時間にわたって、脂肪を燃焼しやすい状態にしてくれます。このときに有酸素運動を行うと、脂肪の燃焼をさらに促してくれます。

ウォーキングやジョギングのような軽い負荷で20分以上続けられる有酸素運動では、脂肪エネルギー源となって消費されます。とはいっても、そのままの状態で脂肪が消費されるわけではありません。脂肪は、いったん分解されて血液中に放出しておいてから、有酸素運動を行えば、効率的に脂肪を燃やすことができます。

この順番が逆になると、脂肪燃焼効率が減少してしまいます。なぜなら、有酸素運動で先に脂肪分解して血液中に放出してしまうと、そのあとでスロートレーニングを行っても、成長ホルモンの分泌が抑えられてしまうからです。

ダイエットするためには、スロートレーニングを行ってから、有酸素運動をするということを覚えておきましょう。

まとめ

スロートレーニングは、自宅で簡単にできる筋トレです。10分程度で行え、さらに1日おきのトレーニングでOKなので、続けやすいトレーニング方法だといえます。終わった後のストレッチまでもスロートレーニングの一部として考え、しっかり筋肉の曲げ伸ばしをして、気になるお腹をへこませましょう。