巷で言われるキシリトールの効果。いいこと尽くめの話は疑いたくなるものです。虫歯になりにくいとは本当なんでしょうか。それって、実際、どういうことなんでしょう?その真偽のほどと、キシリトールの本当の効果を徹底紹介、そして、その摂取法も一挙紹介!

今さらだけど、キシリトールって?

巷でよく耳にするキシリトール。歯に良いとされていますよね。でも、キシリトールってそんないいものなんでしょうか。そう思っている方って、意外に多いはず。キシリトールの効果を云々する前に、まずはキシリトールについて、少しご紹介しておきましょう。

キシリトールは、化学式ではC5H12O5で表わされる、糖アルコール類の一種。わかりやすく言えば、甘味料、甘味炭水化物の一種です。このキシリトールは、天然の甘味料。化合物であり、市販されているものには人為的につくられたものもありますが、野菜や果物の中に自然と含まれているものです。

だから、安全。その上、後でも紹介しますが虫歯になりにくいという効果まであります。厳密には、虫歯の原因にならない上に、虫歯の発生と進行を防ぐ効果もあるという、すばらしい甘味料なんです。

この効果もあって、厚生労働省のお墨付き。食品添加物として使用することが許可されています。それ以前からも、医療現場では使用されてきた実績もあり、歯に良い甘味料として信頼性が高いのです。

キシリトールの効果1.虫歯の原因にならない

虫歯の原因にならないって、どういうこと?

キシリトールの効果は先にも述べたように、虫歯の原因にならないことと、虫歯の発生と進行を防ぐこと。これって似ていますけど、実は全く違うことなんです。虫歯の原因にならないとは、文字通りキシリトールを摂取しても、虫歯の原因となる物質にキシリトール自身がならないということであり、両者は全く別の働きのものです。

「虫歯の原因となる物質をつくらない」というのは、一見わかりにくいようですが、ありがたい効果です。わかりやすく説明するために、虫歯のメカニズムを少しご紹介しておきましょう。

摂取した食品などは、口腔内で消化されます。その際、口腔に存在する細菌の働きで歯垢として歯に付着することがあります。これが続くと、歯が虫歯になっていくというわけ。

キシリトールは虫歯の原因となる酸をつくらない

歯垢が歯に付着した状態が続くと虫歯になってしまいますが、なぜそうなってしまうかと言うと、細菌が歯垢を作り出す際に、歯を溶かす酸を生成することが原因です。この酸の生成がキシリトールの場合は行われません。つまり、キシリトールが虫歯の原因になることはないのです。

キシリトールの効果2.虫歯の発生と進行を防ぐ

虫歯菌、ミュータンス菌の増殖を防ぐ

キシリトールのもう一つの効果は、虫歯の発生と進行を防ぐこと。続いて紹介するのは、この役割です。 虫歯にまつわる細菌といえば、ミュータンス菌です。口腔にはこうした常在細菌があるわけで、あるからといって、そう驚くほどでもありません。ただ、このミュータンス菌は、別名虫歯菌とも言われるほど、虫歯とはゆかりある細菌。これが増殖すると、虫歯になりやすく危険なもの。 キシリトールは、なんとこのミュータンス菌の増殖を防いでくれるという効果があります。キシリトールは、口腔に摂取されるとミュータンス菌と結びつき、別の物質であるキシリトール5リン酸に変化します。この物質は糖代謝を行わない、すなわち、虫歯の原因になりません。そのまま排出されます。こうして、キシリトールはミュータンス菌の働きを阻害してくれるというわけです。

唾液の分泌を促す

キシリトールには唾液の分泌を促してくれるという効果があります。唾液が分泌されれば、当然、唾液が摂取したものを分解してくれます。そうなれば、当然、虫歯にもなりにくくなるということ。当たり前のようですが、ありがたい効果ですよね。

歯垢の量と付着性を減少させる

虫歯の直接的原因になるのが、歯垢が歯に付着してたまっていくこと。キシリトールの効果には、これらを減少させる役割もあります。

これまで述べたように、細菌は歯垢を作り出す際に、酸を生成します。この酸の生成にキシリトールは含まれないばかりではなく、キシリトールには、この酸を出来にくくする効果があります。

歯垢の中に含まれる酵素の働きを低下させ、さらに、アンモニア濃度を上げてこの酸を中和してくれるという、ありがたい働きがキシリトールにはあるのです。なんともおいしい話ですが、本当の話です。キシリトールの効果は本当に偉大なんですよ!

脱灰を防ぎ、再石灰化を促進

虫歯のメカニズムでも紹介したように、虫歯は歯垢のたまりと付着が原因です。この歯垢がたまると、歯の脱灰、つまり、歯がボロボロと欠損します。つまり、虫歯です。キシリトールの効果は、この脱灰を防ぐという役割もあります。

さらに、ボロボロになるのを防ぐだけでなく、カルシウムレベルが上がるという効果もあります。つまり、歯が硬くなるのに貢献してくれるということ。こうして、再石灰化を促進させ、虫歯の進行を防いでくれるのです。

キシリトールの効果は他のもので代用できないの?

キシリトールなら歯垢も減らせる!?

キシリトールの効果の中でも特異なのが、このミュータンス菌への影響です。先にも述べたように、キシリトールにはミュータンス菌の働きを阻害する働きがあります。

キシリトールは、ミュータンス菌により取り込まれると、リン酸化されます。すると、それ以降、糖代謝、つまり、虫歯の原因をつくり出さないわけですが、実は、ミュータンス菌には、一部キシリトールと結びつかないものも存在しています。

じゃぁ意味がないじゃないか、と思われるかもしれませんが、この一部のミュータンス菌は元々、虫歯の原因となる不溶性菌体外多糖という物質をつくり出しません。つまり、このミュータンス菌なら、まだ安全というわけです。

キシリトールを摂取し続けると、口腔内のミュータンス菌の割合が、安全なミュータンス菌だらけになるという研究結果もあります。つまり、キシリトールを摂取し続ければ、歯垢も減っていくという、なんともすばらしい話。

ここまでの効果を併せ持っていることこそ最大の効果

ここまでうまい話が続くと、疑ってみたくなるものです。他の物質でもできるんじゃない?なんて思いますよね。確かに部分的にはあるんです。唾液分泌と歯を硬くする役割なら、キシリトール以外でも十分可能な話。

でも、待ってください。キシリトールには、他にも多くの役割がありましたよね。ミュータンス菌の働きを阻害する役割と、歯垢の量と付着を減少させる役割。ここまで全ての役割を併せ持っていることこそ、キシリトールの最大の効果なんです。ここまでの効果を持っているのは、実は他じゃ見当たらないと言っても過言ではありません。

キシリトールのおすすめ摂取法

キシリトールは1日5-10g摂取!

ここまでキシリトールを褒めちぎれば、キシリトールを摂取するしかありません。続いて、紹介するのは、キシリトールの摂取法です。まずキシリトールの摂取量ですが、1日5-10g程度摂取し続けるのが最もよいようです。3回程度に分けるとなお良いとされています。

キシリトールガムから摂取!

キシリトールは、いちごなどの果物や野菜に自然と含まれているとは言え、そういったものは少ないのが実情。歯磨き粉などにも含まれていますが、歯磨き粉は他の物質も含まれています。どれだけ摂取したかわかりにくいですよね。

そこでおすすめなのがキシリトールガム。キシリトールは、甘味料であり、炭水化物です。ですから、ガムなどのように、内容量、殊に炭水化物や糖類に比してキシリトールの割合がどれだけ多いかが最も重要です。できれば甘い成分はキシリトールだけのようなものが最もよい!

難点を言えば、ガムって軽いですよね……。商品の成分表示を見れば、質量は表示されていますが、5-10g摂取するには結構食べなきゃいけないってことになりますね。

キシリトール以外の虫歯対策

間食後も歯磨きしよう

それから言わなければならないのは、キシリトールを摂取したから、もう安心というわけではないこと。当然、歯磨きを忘れずにしっかり行うことは非常に重要になります。磨き忘れた部分などから虫歯になるというのは、ありがちな話です。

虫歯の温床になりやすいものは、甘いものと相場が決まっていますが、そうしたものは間食で摂ることが多いですよね。食事の後はしっかり磨く方が多いでしょうが、間食の後はどうでしょうか。こう紹介している私でさえ、身の引き締まる思いです。

歯磨きには癖のようなものもあります。また、口腔の中は人によって違うもの。歯磨き粉や歯ブラシの選び方も含め、歯医者さんなどでしっかり指導してもらうのがもっともよいと言われています。

食生活の見直しも忘れずに!

それから、食生活です。キシリトール摂取と歯磨きさえすれば良いというわけでもありません。食事や間食で、虫歯になりやすいものをドカドカと摂取していれば、同じことです。

歯を健康に保つには、虫歯の温床になりやすい食べ物を控えることや、食べた後の歯磨きなどをしっかりすることが重要です。歯は一生もの!しっかり清潔にしていきたいですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。キシリトールの効果は本当に偉大。唾液分泌や歯を硬くすることに加え、虫歯菌の抑制と歯垢の量を減らすこと。今後何か別の発見や研究がなされるかもしれませんが、ここまでできるのは、今のところキシリトールくらいのようです。

だからこそキシリトールの摂取がここまで推奨されるのです。自然に含まれている化合物とは言え、ガムや歯磨き粉からの摂取程度だと少し心許ないですが、一度に多く摂取する必要がないのも安心のポイントです。末永く摂取し続けることこそ重要です。

また、最後に述べたように、キシリトールさえ摂取すれば良いわけではありません。歯磨きはもちろん、食生活の見直しは重要です。すでに虫歯のある方なら、なおさらその治療こそ急ぐべきかも知れません。

日本人の多くが、虫歯や歯周病ないしは、その予備軍とも言われています。こうした風説は、多少誇張されているところもあるでしょうが、それだけ虫歯や歯周病はなりやすいものという意味でもあるのでしょう。さ!キシリトールガム食べて歯磨きしましょう!